新人営業の田中です。とは言っても、もうすぐ新入社員が入ってきますので先輩という立場になるのですが、この1年を振り返ってお客様からお問い合わせを頂いた内容をまとめていこうと思います。
商談の中で、よく言われるのが「回路検討って必要なの?」というお問い合わせです。
リバーエレテックでは、事前の「回路検討」をお客様に推奨しています。 回路検討とは、水晶振動子と発振用IC(発振ブロック)との相性を調査する作業で、量産前の回路基板を預かり、水晶振動子が、その発振ブロック上で安定に動作するかを確認させて頂いております。
水晶振動子は、受動的に動作する部品ですので、組合せられるICの性能,水晶振動子が実際される部分の配線パターンの引き回し,回路の定数(コンデンサ,抵抗など)により多くの影響を受けます。状態が良くない環境で動作させてしまうと、発振周波数がズレたり、相性が最悪だと発振が停止してしまいます。そういう事が起こらないように、実際の回路基板を見させて頂き、不具合が起こりそうな場合には、回路側の定数を見直しを提案をさせてもらっています。回路側の定数の見直しが出来ない場合には、発振ブロックで問題なく動作する様に水晶振動子側を調整します。
発振ブロックと水晶振動子の相性が良し悪しの判断は、弊社の社内規格(発振安定条件)に沿ってOK,NGの1,0で判定していますが、預からさせて頂いた回路基板の2割は、初期の状態ではNG判定となっています。4割は、発振停止などは起りにくい状態ですが、なんらかの調整(周波数ズレの調整が多いです)が必要という結果になっています。いずれの場合も水晶振動子を安定に動作させることのできる回路定数のご提案と、この発振回路で安定に動作させる事のできる水晶振動子(仕様)を提案させて頂いておりますが、2%の回路基板については、発振ブロック側を調整しても、水晶振動子側を調整しても相性がとれない(NGになってしまう)場合があります。この場合は、ほんとうに困ってしまいます。
グラフは、過去1年間に弊社で実施しました回路検討結果をまとめたものとなりますので参考にしてください。回路検討を行っていただく事で98%の発振ブロックで、安心して水晶振動子を動作させる事が可能です。
これらの事から、弊社水晶振動子をより良い環境で使用していただくためにも、お客様には回路検討について、今後も推奨させて頂きます。また、出来る限り早い時点でのご依頼頂けますと、部品を提供させていただく私たちにとっても、より発振ブロックにマッチさせた水晶振動子もご提供させて頂くことも可能となります。 回路検討のご依頼につきましたは、弊社ホームページのお問合せページまたは,営業所まで直接ご連絡を頂ければ、回路基板の送付方法などの手順をご説明させて頂きます。 回路検討に具体的な方法については後日、実際に回路検討担当に記事にしてもらいますので、そちらもご確認をお願いします